トンプソンさんは元気?

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 トンプソンさんが私のところに来てもう5年になる。途中売られてしまいそうな危機もあったが、今では無くてはならない愛用のギターの一つだ。
 トンプソンT-1、薄茶のローズウッドボディ、メイプルのサイドリム、輝くようなラッカーフィニッシュなどシンプルであり、しっかり作りこまれた完成度の高いカナダのギターである。
 ラリビーとよく似ているけれど、飾らないという点では正反対だ。写真にあるようにヘッドのインレイは日本語の(フ)のように見えるがトンプソンのTだと思う。それと指板のドットのみが装飾といえばそうなるかな?それ以外はまったく飾り気が無い。値段もそこそこなのでその分、材料にいいものを使っているのだろう。
 まず、驚くほど軽い、ローズを使ってこれだけ軽いギターは珍しい。T-1だからなおさらかもしれないが、この軽さと弦高の低さがとても有名である。入手したての頃はどうも物足りない音質であった。1音1音ははっきり出ているのだが、ストロークで弾くとふっくら感がないのだ。それもあって手放そうと思っていたのだが、あわてなくてよかった。弾き続けるうちに音がどんどん変わっていって良くなってきたのだ。いまではストロークでもフィンガーでも、とてもはっきりとした音で鳴ってくれる。もっと詳しい解説は専門家に任せるが、たくさんある手工ギターの中からなぜトンプソンをえらんだか、それにはある話がきっかけだった。
 当時、本当にいい材料で真摯に作られたギターがないかと探していたのだが、ある雑誌にトンプソンの記事がありそれで決めたのだ。
 それは彼がになり、闘病の末、生還したとき、命を助けられた恩返しに本当にいいギターを作り続けたいと思いトンプソンギターを作ることになったというものだ。超浪花節かもしれないが、そういうのに弱いし、そういう人が作るギターならきっと儲け主義じゃない本物だと思って購入したのだ。
 今では本当に手元にあってよかったと思っている。
 少し前に、岐阜県可児市にあるヤイリギターに見学に行った時持っていったのだが、ヤイリのベテランクラフトマンも「こういうギターはうちでは作れない」と、音をきいて感心していた。カナダのギターはマーチンとは違った雰囲気があるのだ。
 そのトンプソンさん、今でも元気にギターを作っているのだろうか?いつかこのギターを生んだカナダにも行ってみたいものである。
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by goldenhear | 2005-03-06 16:01 | 音楽
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